雑誌MFL掲載企画『厳選のミリタリー&アウトドアギアで挑む、大地を感じるブッシュクラフトキャンプ』
10月も半ば、めっきり寒くなってきて、秋本番と言った感じでしょうか。
わたくしチャリ坊は、沢登りのシーズンもぼちぼち終わり、渓流釣りも禁漁期間に入ったので、スノーシーズンまでの10~12月は、ブッシュクラフトを楽しむ季節にしています♪
・『ブッシュクラフトとは?』 ファミリーキャンプやオートキャンプ、デイキャンプ、グランピングからソロキャンプまで、様々なキャンプスタイルがある近年、最も自然を身近に感じることのできるキャンプスタイルとして、徐々に人気となっているのがブッシュクラフト。 バックパックに入るだけの必要最低限のギアで森に入り、必要な物はナイフで作る。 サバイバルが生き残る事を目的とするのに対し、ブッシュクラフトは森で生活する知恵やスキルを意味する。
などと、ファントムの商品ページでは書かせて頂いておりますが、つまりは
「森に行ってナイフなどを使って楽しみましょうよ♪」
と言う事ですね!
当然、色々とブッシュクラフトのテクニックと言う物があるわけですが、難しい事は考えず自分スタイルで楽しむ!これで良いと思います!
そして、このブッシュクラフトの技術、登山やキャンプ、沢登りにも使えちゃうんですね☆
特に沢登りと焚火って、セットみたいなところがありますので、けっこう技術的に被る感じなんです。
もちろん、非常時のサバイバルテクニックとしても使えるものが多いので、覚えていて損はない技術でもあります!
SASサバイバルマニュアルなんかにも、ブッシュクラフトでも出てくる技術が含まれていますし。
まあ、サバイバルやブッシュクラフトなどと、カテゴライズはされていますが、言葉に縛られず、色々な経験から技術を学ぶのが、総合的にフィールドでの応用力につながると思います。
さて、そんなブッシュクラフトですが、お洒落なミリタリ系ファッション雑誌の『MFL』さんから、我々マウンテンリーコンへオファーがあり、2ページ特集を組んで頂きました(感謝)
ということで、丁度、11月初旬に発売となるSUBDUED WOODPECKER BACKPACKのサンプルがありましたので、そちらも使ってフィールドワークしてきましたよ♪
今回の撮影のメンバーは、マウンテンリーコンクルーのCubさん、YOUTUBEチャンネルにアップしたSAWANOBORI EPISODE2でもおなじみ、チャリ坊の友人A.Otake氏とYOUSAY、そしてチャリ坊の4人。

WOODPECKER BACKPACKを背負うYOUSAY。
サイズ的にはポケットなどを足すと、MAX30Lぐらいありそうな容量です!
メインに荷室には、グランドシートを入れれる仕切りのポケットがあり、その他飯盒や食料、タープ、衣類などなどを詰め込めます。
フロントの2個のポケットも、十分な容量があり使い易かったですね♪

そして、フロントポケットの上にあるループが、アックスラック!
斧を挿してフラップを止めれば、しっかりとホールドされるので、転んだ拍子に斧がぶっ飛んで行って。。。なんて事もなさそうですね(笑)
斧の持ち運びが、とても便利になります♪
ボトム部分には、付属のストラップで寝袋などを固定できますので、泊りの時も良さそうです!
今回は日帰りですので、HELINOXのタクティカルチェアを付けて使いました。

さらにここがポイント!!
両サイドのジッパー式のポケットなんですが、ナイフや鋸類を収納するためにあり、大変便利!
しかも、両サイド全開にすることで荷室の容量を増やせちゃうというプラスαな機構☆
さて、現場に着いて早速拠点作り。
今回はDAYキャンプでしたので、簡単にグラウンドシートとタープを設営(写真撮り忘れました・・・)

そして、HELINOXのタクティカルチェアを組み立てました♪
わりとコンパクトで、しっかりとした組み立てチェアーとして人気のこの商品。
単色はもちろん、マルチカムなどの迷彩柄も多種あります!
アウトドア好きなら一つは持っておきたい椅子ですね☆
拠点もできたので、皆で薪や木材集め!
しか~し、数日前まで降っていた雨で若干お湿り・・・
風などで折れて落ちている倒木を探し、なるべく乾いた木を収集してきます。
太さは炊き付け用の細い物から腕ぐらいの太さまで様々。

そして、この日は先ず、BUCKSAW(バックソー)を作りました。
Cubさんが持っているのは、ブッシュクラフトの本場スウェーデンの工具メーカー
BAHCO社のバックソー用の鋸刃。
長さは53cmあり、両端に穴があいていて、DRY WOOD用です。
この鋸の刃を取り付けるバックソーの本体を、現地で拾った木で作っていきます。

必要な材料は
①鋸刃よりちょっと長めの棒1本
②その棒より太い棒2本
③パラシュートコードなどの紐(今回は麻紐を使っています)を1.5mぐらい
④紐を巻きつける棒1本
⑤そして、刃を止める為の丈夫で細い木の棒(太さ5mm×長さ3~4cm)×2本
以上で出来ちゃいます!

作り方は①の棒の両端を四角く加工。
続いて、②の棒の真ん中ぐらいの位置に、①の棒を刺す四角い穴を開けます。

この加工には、GERBERの新作マルチプライヤーCENTER DRIVEを使用。
色々付いている工具のうち、ナイフブレードを使いました。
この手マルチプライヤーは、一つあると便利ですね!
熱くなった鍋の蓋を開ける時、プライヤー部分で蓋の持ち手をつまんだり~と、使い方は工夫次第♪

②の末端にナイフで切れ込みを入れます。
この切れ込みは、①の棒と平行になるよう、方向に注意が必要です。
切れ込みに鋸の刃を入れて、⑤のロックピンを鋸の穴に刺して固定します。
①の棒を組み込んで、鋸刃と逆側に③の紐を掛けて④で巻いて行き、①に止めれば完成!
意外と簡単です♪

早速試し切り♪
刃の長さもあり、良く切れます!!
太い丸太もイケちゃいそうですね☆

鋸もできましたので、続いてカトラリーの制作に取り掛かります!
乾いていて、丈夫そうな太めの枝を鋸を使い、作るスプーンなどの長さ(20cmぐらい)に切り出します。
そして、ナイフを使いバトニングで余分な部分を割って行きます。

徐々にスプーンやフォークの形になるようS字に加工します。
材料の横にナイフを当て、膝と土台にしている木で材料を挟み、バトニング!
コレかなり有効なテクニックです。

ナイフが丈夫で、そこそこ重量のある物を使っていればチョッピングも有効。
ナイフで叩くように切り込んで削っていきます。
やりやすい方法を、自分で見つけて色々試すのも、ブッシュクラフトの楽しみの一つですね!

YOUSAYのスプーン、荒削り終了~
続いて、凹みの部分を湾曲した刃のMORA WOOD CARVING162Sを使って作っていきます。
この特殊ナイフは、スプーンやコップ、ボウルなどを作るのに、とても便利!
値段もそんなにしないので、一本持っていると楽しみが広がります♪

だんだんスプーンになってきた!!ワクワクが止まりません(笑)
どのぐらいまで削るか?それはもうお好みでOK♪

こちらは、チャリ坊作のフォーク!
先端の加工が少しコツが要りますが、意外と簡単♪

今回作ったカトラリー一覧☆
左から
・フォーク=チャリ坊作
・お玉兼スプーン=Cubさん作
・スプーン=YOUSAY作
・フライ返し兼しゃもじ=A.Otake氏作
・お皿=A.Otake氏作
この日のメニューは、ステーキにミネストローネ、炊き込みご飯♪
このメニューに必要な物を作りました!

使用した刃物類
左から
・TOPS KNIVES FIELDCRAFT BY B.O.B.154CM
アメリカの軍用ナイフメーカーTOPSの作るブッシュクラフト用ナイフ。
鋼材は炭素鋼とステンレスがあり、沢登りでも使うので、チャリ坊はステンレスモデル(154CM)を愛用しています。
A.Otake氏が愛用しているのは、ノルウェーのナイフメーカーヘレのディディガルガル。
ハンドメイドで作られた、フルタング構造の美しいナイフです。
木製のグリップと革のシースがシャレオツ!
YOUSAYが使うのは、ブレードにディディガルガルと同じ鋼材SANDVIK14C28Nを使用した、モーラのフルタングナイフ。
ハードに使えてコストパフォーマンスもGOOD!!
左利きのYOUSAYには、左右どちらにも対応したシースも助かるようです。
炭素鋼モデルやステンレスモデル、ハイグレードモデルと様々なバリエーションがあるコンパニオンは、安くて使い易い優等生!
今回はステーキナイフとしても活躍しました♪
・BAHCO 396 Lap Lander
バックソーの鋸刃と同じ、スウェーデンのBAHCO社製フォールディングソー。
折り畳み式の鋸は一本あると便利です!
薪割りするにも、割る前の木を切り出すのは鋸ですので、マストアイテムと言っていいでしょう。
ちなみに国産メーカーのSilkyさんのゴムボーイというフォールディングソーは、かなり調子良くて、海外のブッシュクラフターも愛用しているぐらいです!
流石日本メーカー!!MADE IN JAPAN!!
日曜大工のお店で簡単に手に入るのも良いですね♪
強いて言えば・・・あとは、商品名と見た目がお洒落なら言う事無いのですが(笑)
と言う事で、チャリ坊は雰囲気重視でBAHCOの鋸を使っています。
スウェーデンの老舗ツールメーカーHultaforsの斧。
廉価版もありますが、こちらは伝統工法で鍛造されたモデル!
トマトも切れる鋭さで、薪をパカパカ割って行けます!
そして、スプーンの荒削りにもGOODでした!
Cubさんは、この斧でチョッピングして荒削りの作業をしていました。
長さ的には、このAllroundより一つ短いScoutのほうが、取り回しイイかもですが、思いっきり振れるのはコチラかと。
この写真には写っていませんが
スウェーデンのBAHCO社製バックソー用の換え刃。
今回は現地調達の材料でフレームを自作!
刃が長いので太い木もバンバン切れます!!
バックソーを作るのは、上級者向けですが、楽しいので是非トライして頂きたいです♪
これがあればスプーンやカップが作れちゃう!?魔法のナイフ!!
逆に言うと、この手の湾曲したカービングナイフを使わず作る事もできますが、やりにくい&時間がかかりますし、カービングナイフの方がきれいに出来上がると思います。
楽しさが広がりますので、是非一本持っておきたいナイフですね♪

さて、カトラリーも揃いましたので、火を起します。
ライターで付ければ簡単じゃん??
えぇ。。。確かに(笑)
でもそこは、ファイヤースターターで、どうでしょう?
さらに上級者は、火打石を使ったり、弓ぎり式で付けたりもしますが、ここもお好みで♪
もちろんライターで付けても、全然OKです!自分で使う火ですから自由☆
重要なのは、自分スタイルで楽しむ事だと思います!
ファイヤースターターは、上がLight My Fireの物で、下はExotacの替えロッドを使って、猟もやるCubさんから、分けてもらった鹿の角を加工して、チャリ坊が自作した物。
手作りすると愛着も湧きますし、楽しいですよ♪

ファイヤースターターで、白樺の樹皮に着火!
白樺の樹皮は、とても良く燃える天然の着火剤♪
標高1000m~あたりに自生しているので、皮の剥けているのを見つけたら、ちょっと分けてもらうようにしています。
今回使ったのは、先日のSUBDUEDロードトリップで行った山形の山で採取した物♪

火もつきましたので、早速調理開始!
左はDUGの焚火缶、ミネストローネを作ります。
右は、イタリア軍の飯盒で松茸ご飯を炊きました♪
焚火で使う鍋類は、吊るせるタイプが断然オススメ!!
使うたびに黒くなって行くのも、使い込んでる感が出て愛着がわきます。

ミネストローネの具合は、こんな感じ♪ グツグツ言いながら、美味しそうな香りが漂って来ます!
お腹空いた~早く食べたい!

ご飯が炊けるまで談笑♪
友人と来ればおしゃべりに、単独なら物思いにふけるのもGOOD!
この時間が贅沢ですね!

さて、ミネストローネが出来上がったようですので、早速Cubさん自作の大きめのスプーンで取り分けます♪
落ちていた木から作ったとは、思えないクオリティーで普通に使えますね!!

いただきま~す♪
お味は??

めちゃウマ!!!
凄く美味しくできて、みんな笑顔♪
ご飯も炊きあがったので、火から上げて蒸らします。

ご飯を蒸らしている間に、ステーキの調理に移ります!
荷物を極限まで減らすなら、網などを持って行かず、SAWANOBORI EPISODE2でもチラッと出てきましたが、ステーキを薪に直乗せでも問題なく焼けます。
ワイルドな直乗せスタイルがチャリ坊は、好きですね~♪
もちろん、網などを使う方が楽チンですので、ここもお好みで☆
今回は、雑誌の撮影と言う事もあり、お洒落にTurkのフライパンで焼きましたよ☆
ドイツの職人が一つ一つ手作りした鉄のフライパンは、100年使える逸品。
とにかく丈夫で、焚き火にもピッタリですね!
家でも、もちろん使っているのですが、ずっしり重いけどお気に入りです♪
「ぶしゅしゅしゅしゅぅっぅ~~」
と、良い音を立ててお肉が焼かれていきます!!

ステーキをひっくり返す時は、A,Otake氏が作ったフライ返しで♪
こちらも使い易い!!クオリティー高しっ!!

さて、ステーキもミディアムレアに焼き上がりましたので、切り分けます!
作ったフォークとMORAKNIV CONPANIONで♪

ジャジャ~ン!
木のお皿に盛り付けて完成☆
めちゃくちゃ美味しく出来上がりました!

ご飯もそろそろ良いんじゃない?
と言う事でオープン!
うわ~大成功!!めっちゃうまそう!!

フライ返しを、しゃもじとして使って取り分けます。
松茸ご飯も凄く美味しく炊けて、皆お腹いっぱい!大満足♪

辺りも暗くなってきたので、ランタンに灯を入れます。
う~ん。癒される♪
こうして雑誌MFLの撮影は無事ミッションコンプリートしましたとさ☆
これから冬に向け、ブッシュクラフトやキャンプに最高なシーズンが到来です!!
皆さんも是非自分スタイルで、森の中で楽しんでみてくださいね♪
おしまい。
この様子は、10/16発売の雑誌『MFL』05でご覧いただけますので、本屋さんへGOです♪